26歳の時に飲食に転職しました。

当時住んでいた西荻窪で(近所で働けそうな店ないかな)と散歩していて見つけた開店して間もない中華屋さん。

麻婆豆腐の値段が580円。

大したことないだろう(←失礼)と思って入ったのですが、賄いでいただいた麻婆豆腐は今でこそ普通になりましたが、当時走りの花椒の効いた四川の陳麻婆豆腐でした。

シェフは都内の有名店から引き抜かれてきた方で料理は一流。ちゃんとした調味料も使っているのにこの値段では伝わらないよ！と即値上げしてもらいました。

麻婆豆腐は店の看板メニューになりました。

すりばちで丁寧に摩った花椒をふるいにかけ、当時豆豉には小石が混ざっていることがあったので丁寧に手でより分け、そして決めてはシェフの作る辣油。丁寧な仕事から生まれる美味しい美味しい麻婆豆腐でした。